ヤフオクで出品されているので取り上げています。
名機中の名機#7ですがいざ入手しようと思えば品薄ですから選ぶ事も出来ず、中には数台の#7を所有されておられるマニアもいらっしゃるほどです。
名機たる所以は音自体はもちろん何の不満も出ない完成度の高さに有ります。
良い音だけなら他にも色々有るけれど「もう少し・・こうだったらなあ」と思う点が必ずと言っていい程有るはずですが、このMarantz #7 だけはそれが無い。
言ってみれば究極のプリアンプだと言う事なんです。
高価でも良品で有れば入手する価値が有ると思いますね。
まあ、マニアなら一度は手に入れたいと思うプリですからねえ。
初期ものが良いと言われています。
10001 〜 16000番台の製品ですが、完璧なコンディションの#7はコレクターの手にあり中古市場に出ることはほとんど有りません。
シャンパンゴールドの#7なんて出たら即買いですね。
というか、愛でる#7となっている場合が多くていざ鳴らしてみるとメンテナンスが必要だったりするんです。
ほんとに入手をお考えなら、一番良いのは愛でるマニアの#7では無くて愛用されていた現役の#7をお選びくださいね。
1958年12月に登場した製品ですから完全オリジナルを探し出すのは時間とお金の話になりますので普通はきちんとメンテナンスされた#7を探すことになります。
探す上で一番重要な点は・・・私はボリュームを上げます。
Clarostatのボリュームですがこれが交換されていたり、コスモスのボリュームが付いたモデルでは憧れの#7では無くなってしまうんですから。(厳密に言えば)
良く言うたとえに#7はやわらかく女性的で有り、Mark Levinsonは男性的と表現されます。
このやわらかさと言う美点がボリュームに拠る所が大きいのは事実で、コンデンサのbanburubiより重要なチェックポイントだと思います。
もう一点は整流器。
セレンで無くてはいけません。
シリコン補充などである程度メンテ出来るし、代替えのセレンも入手可能ですから安易なメンテをした#7は選ばないようにしたいものです。
banburubiは今現在現役であれば後何年も楽しませてくれると思います。
探せば入手も可能かも知れません。ただし高価。(現役のアンプから部品取りなども有り)
また交換パーツとしてSpragueの160Pなら良い選択だと思います。
WEでも使用されていた名コンデンサで、160Pはやわらかさの代表格です(管理人の評価)
オールドアンプの補修にBlack Catを使ってあるのをたまに見ますが、「頼むからやめてくれ」のレベルです。
有名なコンデンサですがそれはギターアンプに使っての評価ですから。
それからケミコンは経年で劣化するパーツですから必要に応じて良質なものと交換するべきものです。
真空管もそうで、どれかを選べとなったら迷わず菱マークのテレフンケンとなりますね。
工業製品ですから個体差は仕方有りません。
話がズレますが製造加工業の方は良くご存知の通り、各パーツを作る以前の材料の段階でロットが違えばまるで違うんです。
たとえば同じ鉄板でもロットが違えば硬さが違う・・つまり音が違う。
#7を複数所有している豪傑さんはその個体差をも楽しんでいらっしゃるんだと思います。
当然メンテの仕方でさらに違うんですが、きちんとメンテされた機器は名機#7で有ることを主張しているはずです。
それはプリアンプとしての完成度の高さなのかなあ。